老人ホームの種類と費用の違い 実際いくらくらいかかる?

老人ホームの種類はいろいろ、知らずに入居すると失敗するかも

特別養護老人ホーム(特養)、介護付有料老人ホーム(特定施設)、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅について、施設形態ごとの特徴や初期に支払う費用・月額費用・サービスの違いを紹介します。老人ホームの費用には、介護保険が使えるものもあれば介護保険外で自費となるものもあったり、入居金や家賃相当の費用に大きな違いがあったり・・・入居後に知ると生活が成り立たなくなるような危険が潜んでいます。この記事では、老人ホームで支払う費用の例を交えポイントをまとめました。

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームとは、介護保険施設の1つで、在宅での生活が困難になった要介護3、要介護4、要介護5の高齢者が入居できる公的な高齢者の住まいです。法律的には特別養護老人ホームは「介護老人福祉施設」となっています。一般的には、特別養護老人ホームは、通称「特養(とくよう)」と呼ばれています。

民間運営の有料老人ホーム等に比べると、料金の基本設定は安くなっており、所得に応じて「介護保険自己負担限度額認定証」を交付され、自己負担する金額の減額などもあります。かつては特養に入所するために順番待ちが多かったですが、介護保険の要介護認定が、要介護3、要介護4、要介護5のみが対象となり、入居要件が厳しくなったことで、待機状況は以前より改善しています。特養は介護保険の施設サービスとして、基本的な生活上の介護はすべてついている形になります。

特養の費用

特別養護老人ホームは、有料老人ホームと比較すると費用が安く済むと言われますが、その費用の内訳は以下のような3種類(介護保険自己負担分、食費、居住費)を主に構成されています。これらを合算した額が主な自己負担分となります。

要介護4で介護保険自己負担割合は1割で多床室の施設に入居した場合の月額費用の最低ラインの例

費用が安いといわれている特別養護老人ホームでも、毎月の費用の目安は以下のような感じになります。

  • 介護保険自己負担分 1日約800円
  • 食費 1食600円×朝昼晩の3食 =1,800円
  • 居住費 1日1200円(施設により異なる)

1日当たり生活費 4,000円    1か月の費用(4,000円×30日分)= 120,000円/月

※この他に、介護保険の各種加算や、洗濯費用、日常生活に必要な費用、医療費などケースバイケースでいろいろかかります。

(例) 介護保険加算分5,000円/月、 洗濯5,000円/月、 おやつや衣類など5,000円/月、医療費

※多床室、ユニット型、個室型などでは介護保険の料金や、居住費が高くなります。

所得が少ない方の場合には介護保険の特定入所者介護サービス費負担限度額認定証などを使う減額制度医療費と合算で支払いが高額になった場合には高額医療介護サービス費申請制度などもあります。

介護付有料老人ホーム(特定施設)

介護付き有料老人ホームとは、介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。ホームが提供する介護保険サービスである「特定施設入居者生活介護」を利用しながら、ホームでの
生活を継続することが可能です。施設やサービスの内容は特別養護老人ホームの基準と同じですが、費用面や提供されるサービスは様々です。

介護付有料老人ホーム(特定施設)の費用

介護付き有料老人ホームの費用は、入居一時金が必要な場合もあります。その初期費用のほかに、毎月の支払としては、介護保険(特定施設入居者介護費)の自己負担分、食費、家賃相当額、管理費がメインとなります。

介護付き有料老人ホームは、民間の株式会社等が運営主体になっていることが多く、その企業が土地を確保し、建物を建設して施設の運営をするケースが多いです。そのため、安定経営のための企業の資金繰りなども考慮した費用設計になっているため、初期費用(入居金)で数千万円かかるというケースもよくあります。近年は、企業が運営をするのですが、建物の部分は土地所有者や大家さん(オーナー)が所有して、老人ホームに適した建物を賃貸して有料老人ホーム運営をするというケースも増えてきており、その場合には老人ホーム運営企業側は初期費用(入居金)を安く抑えたり、初期費用0円で入居できるという施設も増えてきました

要介護4で介護保険自己負担割合は1割で介護付有料老人ホームに入居した場合の月額費用の例

介護付き有料老人ホームの毎月の費用の目安は以下のような感じになります。

  • 介護保険自己負担分 約740円/日 → 22,000円/月
  • 食費 1食700円×朝昼晩の3食 =2,100円/日 → 63,000円/月
  • 家賃相当額 70,000円/月
  • 共益費 50,000円/月

1か月の費用(22,000円+63,000円+70,000円+50,000)= 205,000円/月

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、生活支援等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。介護は必要に応じて入居者自身の選択により、地域の訪問介護等の介護保険サービスなどを利用しながら、ホームでの生活を継続することが可能です。多くの住宅型有料老人ホームでは、同じ建物内や近隣に居宅介護支援事業所(ケアプランを作るケアマネがいる事業所)や、訪問介護事業所、通所介護事業所などがあり、それらの事業所とホームが連携を取りながら要介護状態の入所生活を支えています。

住宅型有料老人ホームの費用

住宅型有料老人ホームも、民間の株式会社等が運営主体になっていることが多く、その企業が土地を確保し、建物を建設して施設の運営をするケースが多いです。そのため、安定経営のための企業の資金繰りなども考慮した費用設計になっているため、初期費用(入居金)で数千万円かかるというケースもよくあります。近年は、企業が運営をするのですが、建物の部分は土地所有者や大家さん(オーナー)が所有して、老人ホームに適した建物を賃貸して有料老人ホーム運営をするというケースも増えてきており、その場合には老人ホーム運営企業側は初期費用(入居金)を安く抑えたり、初期費用0円で入居できるという施設も増えてきました

要介護4で介護保険自己負担割合は1割で住宅型有料老人ホームに入居した場合の月額費用の例

住宅型有料老人ホームの毎月の費用の目安は以下のような感じになります。

  • 介護保険自己負担分 約700円/日 → 21,000円/月
  • 食費 1食700円×朝昼晩の3食 =2,100円/日 → 63,000円/月
  • 家賃相当額 70,000円/月
  • 管理費 50,000円/月

1か月の費用(21,000円+63,000円+70,000円+50,000)= 204,000円/月

※住宅型有料老人ホームでは、介護保険の居宅サービスを使って生活上必要な介助を受けます。この居宅サービスはケアマネジャーのケアプランで明記され、ヘルパーや通所介護などそれぞれの事業所が提供する形になります。

関連リンク 介護保険の居宅サービス・施設サービス・地域密着型サービス一覧

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13年法律第26号。以下「高齢者住まい法」という。)の改正により創設された、介護・医療の分野と連携しながら高齢者の安心を支えるサービスを提供するバリアフリー構造の住宅です。具体的には居室の広さ、設備及びバリアフリー化という施設面の条件を備えつつ、ケアの専門家による安否確認や生活相談サービスが提供されるという、高齢者の方が安心して暮らすことのできる環境が整備された住宅です。

サービス付き高齢者向け住宅の費用

サービス付き高齢者向け住宅は入居に際しては、一般の賃貸住宅に住む時と同様の費用が必要になります。入居の際には1カ月分の家賃と、家賃の数ヶ月分の敷金等が必要なケースが多いです。月額費用としてサービス付き高齢者向け住宅に支払う費用は、家賃・管理費・水道光熱費・食費などになります。要介護状態の場合には、地域の介護保険サービスを使って生活を支えてもらうことになるためそれらの自己負担分は各事業所に支払います。