特別養護老人ホームの設置に関する法律根拠
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特別養護老人ホームなど、社会福祉を目的とする施設を経営することなどを総称して「社会福祉事業」と言います。
社会福祉法の規定では、社会福祉事業には第1種社会福祉事業と第2種社会福祉事業とがあります。そのいずれにも該当しないものは社会福祉を目的とするものであっても法律上は社会福祉事業とは言いません。

特別養護老人ホームの法律上の定義(老人福祉法第5条の3)

老人福祉法第5条の3では、老人福祉施設には、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人短期入所施設、老人デイサービスセンター、老人福祉センター、老人介護支援センターの7種があると定義されています。

特別養護老人ホームの設置目的・対象者

特別養護老人ホームの対象者と設置目的は、要介護認定の結果、要介護に該当する高齢者を入所させ、居宅への復帰を念頭において、日常生活が可能となるよう介護サービスを提供する施設とされています。(原則要介護3以上の方が対象)

社会福祉法上の第1種社会福祉事業とは

老人福祉法にいう以下の事業とは、第1種社会福祉事業を言います。

  • 養護老人ホーム
  • 特別養護老人ホーム
  • 軽費老人ホーム

社会福祉法で定義されている第1種社会福祉事とは、特別養護老人ホームなど、公共性の特に高い事業です。社会的弱者を対象として、生活のほとんどをその施設で営ませるような施設事業が中心となっています。このような事業は、個人の人格に非常に重大な関係のあるものですから、その経営の適性を欠くようなことがあれば、人権擁護の面からも非常に重大な問題です。そのため、事業の確実公正な運営を確保するために、第1種社会福祉事業の経営主体は原則として国、地方公共団体又は社会福祉法人に限定されています。(社会福祉法第60条)

それ以外の法人が行う場合には、都道府県知事などの許可が必要となります。(同法第62条第2項)

社会福祉法上の第2種社会福祉事業とは

第2種社会福祉事業は、その事業が行われることが社会福祉の増進に貢献するものであって、第1種社会福祉事業ほど強い規制、監督が必要とされない事業です。この事業の経営については届出制となっています。

老人福祉法での第2種社会福祉事業とは、以下の事業を指します。

  • 老人居宅介護等事業
  • 老人デイサービス事業
  • 老人短期入所事業
  • 小規模多機能型居宅介護事業
  • 認知症対応型老人共同生活援助事業
  • 複合型サービス福祉事業

老人福祉法にいう以下の施設を経営する事業

  • 老人デイサービスセンター
  • 老人短期入所施設
  • 老人福祉センター
  • 老人介護支援センター

特別養護老人ホームの老人福祉法の設置

特別養護老人ホームの開所予定日に開設するためには、事前に設置認可等を受ける必要があります。第1種社会福祉事業である特別養護老人ホームは、人権擁護や、事業の確実公正な運営を確保するために、経営主体は原則として国、地方公共団体又は社会福祉法人に限定されており、それ以外の法人の場合には事前審査を要します。

特別養護老人ホームの介護保険法上の指定および設置

特別養護老人ホームは、介護保険法で定められた指定介護老人福祉施設、指定居宅介護支援事業者、指定居宅サービス事業者として事前に指定を受けることが必要です。特別養護老人ホームを設置するに当たっては、老人福祉法と合わせて、介護保険法の指定や運営基準等の手続きも必要です。

特別養護老人ホームの公共性が高い、法律上の運営基準に厳しい理由

特別養護老人ホームの設置・運営には、老人福祉法や、介護保険法など遵守が必要という話をいたしました。有料老人ホームは高齢者の住まいに関する法律などに従い設置され、一部は介護保険サービスについては介護保険法に沿って提供されますが、すべてを網羅した法律に保護された施設ではないため、法の抜け目があります。運営主体が自治体や社会福祉法人に限定されている点や、法人の認可や申請管理、指導や監査がしっかりとされている点、人権擁護の面やサービスの質など、全体を考えても公共事業に近い取り扱いとなっていることがおわかりいただけると思います。特に人権擁護の面では、高齢者虐待防止法なども用いられ近年ますます厳しくチェックされています。

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